国際航空宇宙展2016 ロッキード・マーティン社長「航空宇宙は今一番伸びる」



2016年10月12~15日に開催された、4年に1度のビッグイベント『国際航空宇宙展』。
今年は遂に自衛隊にも採用されたF-35のモックアップに体験搭乗できたり、防衛装備庁が大きなブースを設けていたりと、防衛関連の出展が大きく伸びました。
合わせて読む:F-35体験搭乗レポ


20世紀最強の女


初日の大物スピーチとしては、まずはこの人ロッキード・マーティン社CEOでフォーブスの20世紀で最もパワフルな女性にも選ばれたマリリン・ヒューソン女史

ヒューソン女史は航空宇宙産業について「今もっともアツい業界」(意訳)とし、かなりマクロなスケールでのスピーチを展開。さらに日本での女性の社会進出にも言及するなど、モーストパワフルな女性らしいかなり夢のある力強い講演内容でした。

かなりのカリスマ性を感じました。


一方、イタリア最大クラスの防衛企業であるレオナルド社のマウロ・モレッティ氏も欧州航空宇宙防衛工業会会長としてスピーチ。日本と欧州の航空宇宙防衛面でのさらなる結びつきの強化に、かなり意欲的な内容の講演をしていました。





さらに、三菱重工からはCCV研究機の当時の開発者だっという、

 
日本航空宇宙工業会 顧問
(三菱重工業(株) 取締役会長
大宮 英明氏
によるMRJについての講演もあり、冒頭ではCCVの「あわや」はパイロットの操縦ではなく、当時のデジタル制御技術が未発達であったことに原因がある事を明らかにしました。
良くCCVの件はパイロットのせいにされがちですが、あの状況で立て直した技量は相当なものだと感じます。


展示会場では防衛装備のアピールが目立つ


今年、中島飛行機の100周年記念に合わせ、社名を2017年付で富士重工業からSUBARUへと変更するとアナウンスした富士重工。





会場では珍しく、美人コンパニオンを用いて中島飛行機からの歴史をプレゼンするミニイベントを実施。大音量で会場から大きな注目を集めていました。かわいい。






ロッキード・マーティン


ロッキード・マーティンは今回目玉のF-35を中心とし、自衛隊向けの機体や先進技術実証機の模型などを展示。完全に防衛装備に特化した展示内容は、ボーイングなどと少し違った雰囲気を醸し出していてなかなかスタッフにも話しかけづらい印象でした。とは言うものの、アメリカ人達はみな笑顔で楽しそう。





無人機のFURY http://www.lockheedmartin.com/us/products/fury.html
Fury is a long-endurance, survivable Unmanned Aircraft that brings strategic capabilities to the tactical warfighter. With the largest payload capacity and volume among runway-independent UAS’, and its advanced heavy fuel propulsion system, best in class power generation, and low signature design, Fury 1500 is capable of supporting any ISR and IEW requirement. Fury 1500 – The Best Value Aircraft for ISR and IEW
と公式サイトにはあり、長距離任務や大きなペイロードを必要とする任務に適応した機体のようです。




HAAことHigh Altitude Airship。



実物大のヘルファイアⅡミサイル




三菱重工



現在非常に厳しい状況にあるMRJのディスプレイも勿論人気を集めていました。
こちらは2/1のかなりゆとりのあるシート配置。高さが無いので窮屈感を感じるものの、シートピッチはなかなか広く、結構快適な座り心地でした。






三菱電機



主に衛星などを製作している三菱電機。

会場では「三菱電機のイメージは?」というアンケートに答えると、
LEDライト付きフォールディングクリップペンが貰えました。




現場で重宝しそうですが、三菱電機は大丈夫なのでしょうか。


エルビット・システムズ




イスラエルの雄、エルビットシステムズのブースを発見したので喜んで近づいてみると、なんだか様子がおかしい事に気づきました。

明かりは付いているのに、何故か無人。さらにロープでクローズされている様子。




そして正面には、このような張り紙が。
流石イスラエル企業です。非常に強い意思を感じることが出来ます。
ヨム・キプールといえば第四次中東戦争。歴史を感じさせます。







ボーイング

ボーイングは北米エリアでも最大級のブースを展開。
多くの人で賑わっていました。



フライトシミュレーターとしては、787の物を体験できるようになっています。
着陸に失敗して横転していたりと、なかなか難しそう。


今話題のVRも取り入れているようです。



群馬県





群馬県も航空宇宙関連産業が盛んなようです。

このような企業を知り得るのも、このイベントならでは。



フランス



欧州ではやはりフランスが大きな割合を占めていました。
エアバスのような超大型企業の巨大ブースから小さなブースまで、非常に密度が高いエリア。


レオナルド


イタリア企業のレオナルド社のブースでは、プライベートジェットの内装モックアップが展示されていました。1日目の午後は、あまり人が居なかった印象。


IHI/IHIエアロスペース


日本企業は流石の人気で、どのブースもかなり盛況していました。



IHIは、イプシロン2の模型を使ってアピール。またHⅡやHⅡAの模型も展示し、SRBの役割の重大さをアピールしていました。ここで気になったのが、何故旧型のHⅡの模型を展示していたのか、ということ。なにか思惑でも有るのでしょうか。

アリアンスペース


絶好調のアリアンスペースも、大型模型を展示していました。
日本でアリアン5はおろかヴェガの模型を拝めるとは、素晴らしいです。


また、アトリウム側のJALブースではチームハクトのローバーPFM3が展示。
もっと大掛かりな企画を今後展開していきそうです。


北海道スペースポート計画



入り口直ぐ側に展示されるカムイロケットのカットモデル。
ブースの人がメチャクチャ熱心にモーターの仕組みなどを説明していたのが印象的だった。




この他にも数え切れないほどの部品メーカーや航空関連メーカーが集結していました。
業界人なら参加必須のイベント、という印象です。

また4年後の東京オリンピック終了時に、日本独自の有人宇宙飛行計画が持ち上がっているといいですね。





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