【書評】松浦晋也『国産ロケットはなぜ墜ちるのか −H-2A開発と失敗の真相』(日経BP社、2004年) 感想

とりあえず宇宙関連書籍の感想を書いていこうと思います。

松浦晋也『国産ロケットはなぜ墜ちるのか −H-2A開発と失敗の真相』(日経BP社、2004年)。




評価:★★☆☆☆

色々な困難が積み重なってHⅡAF6が失敗したわけですが、その要因を知りたくて読みました。結論から言うと失敗の原因は様々な角度から検証されいていて、なるほどなあといった感じです。

しかし、正直言っていい本とは全然思いませんでした。理由は以下のとおり。

  • 誤植タイポが多すぎる。
  • 文体が非常に高飛車でしかも読み辛い。
  •  官僚と文系人間というだけでdisる文章が多すぎて全く論理的説明になっていない。
  •  宇宙開発本にありがちな「〜だろう」「〜にちがいない」フレーズが多すぎる。
  • そもそも筆者が宇宙開発の経歴が無いのにエンジニアリング語られても困る。
  • 常に一言多い。最後の一文「後は自分の頭で考えてほしい」 
と今まで多くの一筋縄ではいかない筆者による宇宙開発本を読んできましたが、この本はかなり不快なオーラを放ってますね。まあ「なぜのか」本なのでそこを否定してしまったらダメですが、最後までいやーな雰囲気で読んでて全く楽しくなかったです。

しかし、後半の米国依存の話はさもありなんということで参考にはしたいと思っています。

まあ、誤植は少しでもあると本当に著者への信頼ガタ落ちしますので注意して欲しいです。40近いジャーナリストならもっとまともな文章書けそうですが。
【書評】松浦晋也『国産ロケットはなぜ墜ちるのか −H-2A開発と失敗の真相』(日経BP社、2004年) 感想 【書評】松浦晋也『国産ロケットはなぜ墜ちるのか −H-2A開発と失敗の真相』(日経BP社、2004年) 感想 Reviewed by 106 on 19:57:00 Rating: 5